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TruePLP - 電源喪失保護

TruePLP

SSD(ソリッドステートドライブ)は、高性能ストレージソリューションに欠かせないハードウェアコンポーネントです。ソリッドステート製品は不揮発性ですが、突然の電源喪失や不安定な電源供給により、データの完全性が損なわれるリスクに直面する可能性があります。こういったリスクを緩和するために、Solid State Storage Technology Corporation(SSSTC)は独自の電源喪失保護(PLP)技術、TruePLPを開発しました。これは、そういった状況でデータを保護するための重要なイノベーションであり、不要な予期せぬデータ喪失をなくします。

 

動作中、SSDのデータや命令、マッピングテーブルは、遅延の改善と摩耗低減のために、一時的にDRAMキャッシュに保存されます。しかし、DRAMは揮発性であるため、正常な動作には外部からの継続的な電力供給が必要です。標準的なシステムシャットダウン手順では、ホストがSSDのコントローラーにコマンドを送信し、差し迫った電源喪失を通知することができます。これにより、SSDは現在の動作を完了し、不揮発性NANDフラッシュにデータを保存する十分な時間が得られます。しかし、突然の停電や予期せぬ電源喪失が発生した場合、キャッシュされたデータをフラッシュメモリに転送することができず、データエラーや不完全な更新を引き起こします。これはデータ損失やデータ破損、さらにはデバイスの故障につながる可能性があります。

TruePLPとは?

(1) 突然の電源喪失時にSSDのデータを保護する極めて重要なメカニズム

 

TruePLPの真髄は、信頼性の高いキャパシタを利用してホールドアップ電力を供給し、予期しない電断時にSSDが実行中のタスクを停止してデータの完全性を優先させるための十分な時間を確保できるように確約することにあります。突然の電源喪失が発生したとき、TruePLPはSSDに「インフライトデータ」と「キャッシュされたメタデータ」を揮発性DRAMから書き込む機能を提供します。重要なメタデータには、マッピングテーブルやイベントログ、システムテーブルが含まれ、これらは完全にシャットダウンされる前にNANDフラッシュに書き込まれます。そうすることでTruePLPメカニズムはデータの完全性を保ちながらデータ損失を防止することができ、その後の電源投入後も正常なシステムの動作が維持されます。

 

TruePLP

 

(2) インテリジェントな電源管理による中断のないデータ転送

 

TruePLPは、電源管理集積回路(PMIC)内に電圧検出器を組み込んだインテリジェントな電源管理機能を備え、より効率的で安定した電力供給を実現します。これにより、停電時や電圧が不安定なときにTruePLPの即時起動が保証され、データを保護します。これは、組み込まれた電圧検出器によってホスト電源の電圧レベルを常時監視することで機能します。ホスト電源の電圧が臨界閾値レベルまで低下すると、このシステムによってバックアップ電源用のキャパシタに自動的に切り替わります。この切り替えにより、SSDに十分な電力が供給され、SSDが必要な書き込みコマンドを実行し、キャッシュされたデータがあればそれを完全にクリアして、揮発性DRAMキャッシュから不揮発性NANDフラッシュに重要なデータをフラッシュできるよう確約します。

 

TruePLPの機能

(1) TruePLPテクノロジーを搭載したSSDは、十分なバックアップ用キャパシタを装備しています。最も不利な電源障害が発生しても、これらのキャパシタがデータ損失の防止に十分な電力を供給します。

 

(2) TruePLPの搭載により、キャパシタの健全性がSSDのS.M.A.R.T.値に記録されます。異常が検出された場合、これらの記録された値を通じてユーザーは速やかに状況を見極めることができます。また、S.M.A.R.T.値を監視し、動作中に重大な変化が検出されれば、直ちにフィードバックすることもできます。

 

 TruePLP

 

(1) 正常な電源供給状態下で、キャパシタは電力貯蔵装置として機能し、ホストの電源から充電されます。

(2) ホストの電源が予期せず切断された場合、充電されたキャパシタがSSDのバックアップ電源として機能します。

(3) ホストの電源電圧が臨界閾値まで低下すると、インテリジェントな電源管理機能により電源が自動的にバックアップ用キャパシタに切り替わります。

(4)その後、SSDコントローラーが必要なシャットダウンコマンドを発行し、キャッシュバッファをクリアしてNANDフラッシュにデータを書き込みます。

(5) 完了すると、SSDが正常にシャットダウンされます。

(6) ホストの電源が回復し、システムが再起動されると、NANDフラッシュ内のマッピングテーブルが検出され、それを利用して通常の動作が再開されます。

その他のPLP技術

PLP技術には、キャパシタに依存せず、ファームウェア設計を通じてSSDに電源喪失保護機能を実装するものもあります。そういったPLP設計では、ファームウェアが電源ステータスの監視を行い、電圧検出器を含んでいる場合もあります。突然の電源喪失が検出されると、ファームウェアが対応する手順を開始してデータの完全性を保護します。このメカニズムは電断後の次の起動時にマッピングテーブルの再構築を試み、データ損失のリスクを最小限にします。このプロセスは、不安定な電力供給が検出されると、直ちにホストからの書き込みコマンド受け取りを停止することができますが、インフライトデータやキャッシュされたデータをNANDフラッシュに書き込むことはできず、保存データのみが保護されます。

 

このアプローチはSSDの損傷リスクを低減し、ハードウェアコストを抑えることができますが、キャパシタを装備していないため、予期せぬ電源喪失時に進行中の書き込み操作を完了することはできません。これは、大量のデータを書き込む際に重大な問題となります。このため、電源喪失時にデータの完全性と信頼性を確約することにおいて、その有効性は相対して限定的であり、ミッションクリティカルなストレージの場合、これに頼ることはできません。

 

SSD業界において長年の経験を擁するSolid State Storage Technology Corporationは、プロフェッショナルな社内の研究開発チームと、社内開発によるファームウェアを擁しており、お客様のどんな要望にもテーラーメイドのソリューションを柔軟に提供します。I/O集中的なワークロードやアプリケーションに関わるエンタープライズレベルのストレージソリューションには、データ損失の防止だけでなく、関連メンテナンスコストを軽減するためにも、信頼性の高い電源が必要です。実績のあるハードウェアソリューションとファームウェアを組み合わせたTruePLPテクノロジーの追加は、ストレージインフラストラクチャのダウンタイム削減に最適かつコスト効率に優れた選択肢となります。

 

Solid State Storage Technology CorporationのER2シリーズ、ER3シリーズ、PJ1シリーズなどのエンタープライズグレードSSDはすべて、TruePLPテクノロジーを採用しています。

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